Facial Expressions: East Doesn't Meet West: Scientific American Podcast
Current Biology誌に寄せられた研究結果にて感情に関する顔の表情による表現に東西差があり、その差は非言語コミュニケーションにおける齟齬を生じさせるかもしれない事が分かった。
西洋人がアジアを旅行するときは、ある程度の言語的障壁があることを予期するでしょう。しかしながら、多分表情による表現が相互理解を助けてくれるはず・・・いえ、現実はそう甘くなかったのです。8/13にCurrent Biologyに寄稿された研究結果によると、西洋と東洋では表情によって同じ言語を語っていないかもしれません。
Glasgow Universityの研究者はそれそれ13人のコーカソイド系西洋人と東アジア人を研究に参加させ、全員に西洋でFacial Action Coding System(表情記号体系)と呼ばれている体系に基づいて分類されている様々な表情の写真を見せ、感情の吟味をさせました。
それぞれの表情は幸福、不幸、驚き、恐怖、嫌悪、怒り、中立といった意図を持っており、参加者はこれらの写真を同様の分類に基づいて再分類しました。その結果、東洋人は西洋の標準的な分類とは同じ分類をしないことが分かりました。
被験者の視線の動きを追跡したところ、研究者達は西洋人は顔の全体を見るのに対して、東洋人は主に目の周辺に焦点を合わせ続けていると結論づけています。つまり、西洋人は高揚の感情を表すのに顔の全体を使うのに対して、東洋人は目の周囲を使うのです。これは表情による感情表現が世界共通では無いことを示しています。これは世界中を旅する人は遅かれ速かれいずれ困惑の表情をするに違いない事を示していますね。
表情による表現に地域差があるかもしれないという研究結果でした。
研究の内容は西洋人の典型的な表情の解釈に地域差があることを示しています。視線追跡からどこに注視するかも調べたみたいですけど、その地域差は何から生まれるんでしょうかね。世代を経て身につくものなんでしょうかね。声によるコミュニケーションと違って、自分の表情は自分で見えないわけですから、そういう行為が世代を経て受け継がれているメカニズムが存在するというのは興味深い事です。ちょっと前に話題になった脳のミラーニューロンの作用に似ていますね。
- facial expression : 表情による表現
- enthusiastic : 熱狂的な、乗り気な、やる気のある
- not so fast : そう上手く行きません、考えが甘いよ
- enlist : 入隊する、協力を求める
- western caucasians : (西洋の)コーカソイド人種
- examine : よく見る、調査する(★★)
- expressive : 表現、表情に富む
- purport : 趣旨、意味、意図、目的
- disgust : 嫌悪、反感
- turn out… : 結局・・・であることが分かる、・・・の結果となる
- elate : 息を挙げる、元気づける
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