2009年8月8日土曜日

脾臓は心臓を手助けしている

Spleen Gives Heart a Leg Up : Scientific American Podcast

脾臓には、これまで発見されていなかった、単核白血球の貯蔵庫として機能し心臓がダメージを受けたときに脾臓無いの単核白血球が作用する事が、Science誌にて発表された。

可愛そうな脾臓、これまで脾臓はその機能に値する賞賛を受けてきませんでした。現在まで、科学者達は脾臓が免疫システムの一部を成している事を知っています。しかし、脾臓は無くても健康に生活でき、そうしなければならないときには犠牲にできる臓器であり、(取り除いても)大きな影響を与えないと考えていました。ところが最近、ボストンの研究者達が脾臓が心臓のダメージを修復する役割があると主張しています。7/31のScience誌にてこの研究が発表されました。

研究者達は脾臓が単核白血球の主要な貯蔵庫と為っていることを示しました。単核白血球は感染症と戦う細胞で、これまで骨髄液の中にのみ存在すると考えられてきました。科学者達は脾臓由来の単核白血球を偶然によって発見しました。心臓が受けたダメージを調査中に、その箇所に全循環系にあるものよりも多量の単核白血球があることを発見したのです。さらに脾臓がその貯蔵源であることを発見しました。

心臓麻痺の発生後脾臓は単核白血球を放出します。心臓に達すると感染症と戦います。これは心臓組織を修復する際に非常に重要です。研究者達は他にも脾臓の単核白血球が重要な役割を果たしている場合があるのではないかと考えています。臓器界のロドニー・デンジャーフィールドである脾臓はもっと尊敬されるべきですね。


結びの文章で出てくるRodney Dagerfield氏はアメリカの著名なコメディアンで、やや自虐的なネタを含む数々のコメディーが大変高い評価を得ているそうです。氏のキャッチフレーズ「Get no respect」はアメリカではとても有名だそうです。「Get no respect」であった脾臓が、実はリスペクトされるべき存在であった事を、まさにDangerfield氏のキャッチフレーズと氏に対する本来の評判のようだと言っているわけですね。


  • leg up : 援助、手助け、援助する
  • spleen : 脾臓
  • come into play : 作用し始める
  • reservoir : 貯蔵庫、貯蔵容器
  • infection-fightiing : 感染症と戦うこと
  • monocyte : 単核白血球(白血球の種類の一つ。最も大きく補色性が非常に強い。全白血球の4~8%程度を占める)
  • deserve : (自動詞)(賞や、賞賛を受けるのに)値する、ふさわしい、(他動詞)・・・を受けるのにふさわしい
  • immune : 免疫(be immune to … : ・・・に対する免疫を持っている)
  • expendable : 消耗品、消費できる、犠牲に出来る
  • crucial : 重大な、不可欠な
  • marrow blood : 骨髄血
  • by accident : 偶然の出来事から
  • surge out : どっと流れる
  • heart tissue : 心臓組織

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