2009年8月22日土曜日

セシウム原子時計がイッテルビウムの挑戦を受ける

Cesium Clock Faces Ytterbium Challenge: Scientific American Podcast

Natilnal Institute of Standard and Technology(NIST)の研究者達がイッテルビウムに基づく原子時計を研究している。イッテルビウムによる原子時計は、現在標準のセシウム原子時計より優れている。

酸素や炭素、ウラン等の元素について何か考えたことがあっても、恐らく元素記号Ybのイッテルビウムという元素に関しては恐らくそうではないでしょう。National Institute of Standard and Technology(もしくはNIST)による新しい研究で、イッテルビウムが極めて正確な原子時計として振る舞う可能性が見いだされました。この研究報告はPhysical Review Letters誌に寄せられています。

元素記号Csのセシウム原子時計は、言うなれば金本位制の金に相当します。市民標準時間はNIST-F1基金のセシウム原子時計によって決定されています。セシウム原子時計は非常に正確で一億年に一秒しかずれません。そして一秒の国際的な定義はセシウム原子の電子のエネルギー準位が変化するときに、(一秒間で)何回振動が起こるかで厳密に決められています。その振動数はいくつでしょうか?寸分の狂いもなく9192631770回です。

とにかく、あなた持つ時計はあなたが仕事に取りかかろうと思ったそのときについては十分正確と言って良いでしょう。しかし、GPSを機能上手く機能させようと思ったときには地球と衛星に原子時計が必要なのです。そしてイッテルビウム原子時計はセシウム原子時計に比べてより正確で安定した原子時計となる可能性を秘めているのです。

おっと、時間だ、もう行かなきゃ。


イッテルビウムを使用してセシウム原子時計より正確な原子時計が作れるかも知れないというお話です。

原子時計とは、言ってみれば、非常に正確で安定な特定の周波数の電磁波を原子から取り出す仕組みです。取り出した安定な振動源から、非常に正確な時計を作る分けです。セシウム原子時計ではマイクロ波で原子中の電子を励起し、それが緩和される過程で輻射されるマイクロ波を分離抽出し時計の振動源として使用します。マイクロ波の振動数はセシウムの原子構造で決まるため、歯車や水晶振動子では不可避な「製造ばらつき」が全くありません。故に原子は非常に信頼性の高い振動源となり得るのです。原子時計レベル出言うところのacuuracyは取り出せる振動の周波数と周波数の安定性により決まります。振動数が高ければ高いほどより短い間隔で時を刻むことができ、振動が安定であればあるほど、時刻がずれないわけです。

イッテルビウム原子時計の動作原理については詳しくかいていませんが、おそらく高い周波数の振動を安定して取り出すことに成功しつつあるのでしょう。もうすこし詳しく知りたい。

追記

イッテルビウムの原子時計は「光格子時計」と呼ばれる新しい原理に基づいた原子時計で、セシウムよりも3桁以上振動数を高くすることができるらしいです。振動周波数のゆらぎによる時刻ずれの小ささはまだセシウム原子時計には及ばないらしいですか、今後同程度からさらに小さいレベルまで押さえられる可能性があるとのこと。


  • element : 成分、元素など
  • outclass : ~に勝る、決定的な差をつける
  • gold standard : 金本位
  • if you will : 言うなれば
  • official civilian time : 市民標準時間
  • accurate to within… : ・・・に迫るほど正確(to within… : ・・・の所まで)
  • get to work

37min

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