2009年7月11日土曜日

Shell Sock : 甲羅の発達の秘密が明らかに

Shell Shock: Turtle Development Secret Revealed: Scientific American Podcast

亀は如何にして甲羅を得るのか・・・キプリングの小説のタイトルのように聞こえます。しかしこれは、科学者を悩ませてきた「問題」なのです。絶滅種、そうでないものも含めて、亀に似た、体を覆うように形作られている骨格を持つ生物はいません。科学者達は、進化の永い時間を経て、小さな骨のプレートが皮膚と融合したものであると考えています(亀の甲羅は皮膚と張り付いた構造をしている、と言う意味。分かりにくい)。しかしこれとは異なる経過を辿るという研究結果が7月10にScience誌に発表されました。

殆どの動物では、肩甲骨は肋骨の外に横たわる様に位置しています。しかし亀はそうなっていません。肩甲骨が骨で囲まれているような、進化上の中間型も存在していません。そこで日本の研究者達は、ニワトリ、ネズミ、スッポンの胎児の発達過程の比較を行いました。初期は全て同じ発達を経ます。しかしある時点でスッポンは異なる発達を示します。

発達を経る毎に、体の内部で自身を支えていきます。肩甲骨は肋骨に固定されます。肋骨は固定され続けますが、骨と筋肉の間に新しいつながりが生じます。次に甲羅が発達し、肋骨と融合し、肩甲骨を中に入れるように形作られるのです。

いわゆる小説のようなオチがあるわけではありませんが、事実として大変面白いですね。

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事実は小説より奇なり。しかしながらその「奇」に気づき真っ正面から解明を試みるには、相応の知識と労力が必要なものです。

カメの甲羅のような、肋骨、肩甲骨の周囲に構造物をもつ中間形態が存在しないことに注目し、胎児の発達のどの段階からカメ独自の発達が発生するのか調べたという事でした。肋骨と肩甲骨が融合→肩甲骨が筋肉と結合→甲羅が発達→脊椎、肋骨と融合、その結果肩甲骨は甲羅と背骨の内側に完全に仕舞い込まれてしまう・・・・という道筋をたどるんですね。

文意を捉えきれているか自身が無いが、ここまで。

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  • shell shck : 戦争神経症(ここではその意味で使ってないけど)
  • reveal : 露わになる、漏洩する、明らかにする
  • Rudyard Kipling : ルデャード キプリング (作家)
  • after all : 結局の所 ★
  • extinct : 絶滅した
  • fused with… : ・・・と融合する
  • pathway : 経路
  • Not so with… : ・・・に関してはそうではない
  • rib : 肋骨
  • shoulder blade : 肩甲骨
  • chinese soft-shelled turtle : すっぽん
  • encase : 入れる(ケースのような囲みのあるものに)
  • droll : 滑稽、ひょうきんな

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