Toucan: Put Heat on My Bill: Scientific American Podcast
オオハシの大きなくちばしはこれまで生物学者達を悩ませてきました。ダーウィンは交尾の相手を引きつけるためであると仮説を立てています。それとは別に、縄張り争いや果物の川をむく等に使うなど、これまで立てられている仮説は多岐に及びます。しかし、サイエンス誌に7/24に寄せられた報告では、何故鳥類の1/3が大きなくちばしを持っているのかに新たな説明を提供しています。著者らの報告では、オオハシのくちばしが大きいのは「顔に取り付けられたラジエータ」として機能しているからだと述べています。オオハシが自分の体を冷やす必要があるときには、くちばしは暖まっているのです。くちばしの大きな表面積は熱を効率よく大気中に放出します。実際に、科学者達はオオハシが睡眠の準備をするときはたった数分で体温を10℃程度下げる事ができると述べています。
科学者達は赤外線サーモグラフィ装置(同様の技術が熱感知カメラに使われている)を用いて、異なる環境温度下において、オオハシの体温を測定しました。その結果、環境温度が上昇するときはオオハシのくちばしの温度が上昇するのに対して、体温自体は上昇しませんでした。科学者達は、他の大きなくちばしを持った鳥類もこのようにして体温を調整しているのではないかと考えています。鳥は汗をかかないので、この便利な「放熱器」が羽を綺麗に保っているのは間違いなさそうです。
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題目の原文は「Toucan : Put Heat On My Bill」。put it on my bill.で・・・をツケといてくれる?の意味。itとheatは発音が似ているから、そこのところをかけているんでしょう。
オオハシのクチバシがヒートシンクの役割をしているかもしれないという話。これまでは、主にエサとなる果物を効率的に啄んだり、メスを引き寄せるためと考えられていたそうですが、環境温度とオオハシの体温、くちばしの温度をサーモグラフィで測定したところ、担っているのはそれだけではないという兆候が見られたとのことだそうです。つまり、くちばしが放熱器になっているらしいと。鳥は発汗しないそうなので、体温調節のための重要な器官ではないかと言っています。
やはり自然界では、明らかに目立つ部分にはそれなりの役目を担っているんですね。目立つリスクを負ってでも必要で、それだからこそ大きいくちばしは強さの象徴ってところでしょうか。
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- toucan : オオハシ
- bill : 請求書、明細書、(ここではクチバシの意味)
- perplex : 当惑させる、迷わせる
- attract : 魅力で引きつける、魅惑する、引きつける、誘致する、電荷などが引きつけるなど
- mate : 仲間、相方、助手、配偶者、つがい、交尾相手など
- range from A to B : AからBに及んでいる
- as to… : ・・・ついては
- shnoz : 鼻、俗語 (schnozz,nose)
- strapped to… : ・・・に結びつけられた
- beak : くちばし
- heat up : (句自動詞)あたたまる
- immense : 巨大な、広大な
- dissipate : 消散する、拡散させ消す
- lowers : (自動)下げる、低くする
- in preparation for… : …に備えて
- speculate : 推測する、仮説を立てる
- regulate : 調整、統制する
- ruffle : 逆立つ、しわが寄るなど
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