the Journal of Experimental Biology誌に寄せられた研究結果で、多くの動物の歩行手段である、肉球やつま先を使用した歩行の消費エネルギーの調査を行った。その結果、人間の場合、踵、つま先の順番で地面に着ける歩行(つまり人間の普通の歩き方)の方がよりエネルギー効率が良い事が分かった。
「油断大敵(keep one’s toes 常につま先地面につけて、いつでも動けるように→転じて油断をしないこと)」、暗喩的にもその通りでしょう。実際に外を散歩している時だけではありません。なぜなら新しい研究によって、つま先で歩いた場合、踵を使って歩いた場合と比べて二倍近いエネルギーの消費があることが分かったからです。
人間は、踵、つま先の順で足を着いて歩行するほんの一握りの動物の動物の一種です。チンパンジーや他のサルの仲間、クマも同様の歩き方をします。しかし、ほとんどの動物は、ネコやイヌのように足の肉球を跳ね返らせて歩くか、ウマやシカのようにつま先を着けて歩きます。
この歩き方が私たちにとってどんな利点があるのかを探るために、科学者達は27人のボランティアにトレッドミル(ウォーキングマシーンのこと)で、踵を先につく、拇指球(指の付け根と土踏まずの間のこんもりしたやつ)を先に付く、つま先立ちの三通りの歩き方で歩いてもらう実験を行いました。また被験者には酸素消費量を測定するためのマスクを着用してもらいました。結果は拇指球で歩いた場合、50%も余計にエネルギーを消費することが分かりました(付け加えて言うと、見た目もおもしろさも5割り増しです)。つま先立ちで歩いた場合83%エネルギー消費が上昇しました。この研究結果はthe Journal of Experimental Biology誌に寄せられています。
結果として、踵を先につくと足がてこの様に働き、地面にエネルギーが伝わりロスするのを防ぎます。そして昔のモンティパイソンへの賛辞を呈している様には見えないと言うわけです。
直感的には当たり前の結論なわけですが、こうやってエネルギー消費量までちゃんと調べちゃうところが素晴らしい。あとリポータが「モンティパイソンへの賛辞」とまで表現した「拇指球歩き」を 見てみたい気もする。
- keep on your toes 油断するな(イディオム)
- metaphorically 暗喩的に、メタファーとして
- stroll そぞろ歩き
- be out for a stroll 外を散歩する
- a small handful of ほんの一握りの
- critter 家畜動物(侮蔑的な物言いに聞こえることもあるので注意らしい)
- bounce 跳ね返り
- ball-of-bounce
- gait 歩き方、足取り
- tippy ひっくり返りやすい、不安定な
- subject 被験者 ★
- expend 費やす、消費する、使い果たして無くなる
- prancing 馬などの飛びはね、、闊歩
- the bottom line 最終結果
- tribute 貢ぎ物、贈り物、賛辞